英検をどう考えるか2025
英語の外部検定ということで大学入試にも利用される実用英語検定。略して英検。この捉え方、具体的には大学受験における英検の利用の仕方について、常々お話がしてみたかったので、してみたいと思います。
英検の日程は、
第1回 一次 5月下旬 一次発表 6月下旬 二次 7月中旬 最終発表 7月下旬
第2回 一次 9月下旬 一次発表 10月下旬 二次 11月中旬 最終発表 11月下旬
第3回 一次 1月下旬 一次発表 2月中旬 二次 3月上旬 最終発表 3月中旬
となっています。そのほかに一次と二次を同時に実施するS-CBT(PCを利用した一次・二次一括の試験)という試験があります。
英検が大学入試でその威力を発揮するのは共通テストに利用する場合ですが、1月下旬の国公立大学の出願時に英検の合格通知を封入するためには第2回までの試験に最終合格していなければなりません。たとえば鹿児島大学で利用する場合、英検準1級を第2回試験までに合格しておく必要があります。
時間が無くなってきますと上記の定期試験以外のS-CBTでの合格を目指す方が多くなりますが、定期試験の方が十分な間隔があり、一次に合格すれば次回の試験では二次試験だけに備えればよく、合格率が高くなります。
さて、この英検への準備ですが、肝に銘じておいていただきたいのは、前級で余裕をもって合格していないと次級の合格に手間取ってしまうという点です。特に語彙(単語や慣用句)については、英検が各級の語彙にある程度の線引きをしていますし、第1問が語彙に関する問題になっていますので、語彙力が十分でなければ、合格できません。要約、作文以外がマーク式に運良く受かったとしても次の級に合格するのに大変苦労をしてしまいます。準1級に届かない受験生には2級までの語彙力が不十分な人が多く見られます。
また、合格までのプロセスですが、英検準2級が中学校卒業程度とされていますので、語彙だけではなく、中学までの英文法に関する知識がなければ、準2級の受験は望ましくありません。最近では中学生までの課程に関係副詞や仮定法過去が入ってきていますのでこうした事項を習得していなければ、英文の内容をよく理解できない可能性があります。ただしこれらの事項は高校で正式に学びますから、高校1年生までに3級まで取れていればいいでしょう。高校に入ってから語彙力を着実に強化していけば、十分に間に合うと思います。英検の準備を着実に進めればいいのであわてる必要はありません。
ちなみに、準1級程度では、共通テストや国公立の二次試験では高得点を取ることはできませんので、念のため。